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サムスンのAndroidが売れてソニーのAndroidが売れない理由。 [Xperia/Android]

※はじめにお断りしておきますが、私はSONY以外のAndroid端末を使った事も買った事もあります。それでも私はSONYのAndroid端末の良さを理解しているつもりです。

サムスンがGALAXYシリーズが好調で過去最高の売上高を記録しているそうです。

Samsung、GALAXYシリーズ好調で過去最高の売上高・営業利益

似たような記事はここ何か月かずっと見ています。実際、ワールドワイド的にGalaxy S3は相当売れているそうです。

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一方、私の好きなSONYのAndroid端末はシェアを見る限り(2011年は世界シェア6位)バカ売れしているとは到底言えない状況です。日本ではXPERIAシリーズはそれなりに人気ありますが、ワールドワイドでは苦戦が続いているんですね。

この差は一体どこから生まれてくるのでしょうか?

ソニーの端末に魅力が無いから。

私はこれに尽きると思います。魅力が全くない訳では無いのですが、それが世界のユーザーに届いていない、そしてその魅力は世界のユーザーが求めていない部分なのではないか?と言う事です。

Androidの魅力とは?

世界でどの端末が売れているのかははっきりとした情報を得る事はできませんでしたが、世界で最も売れたAndorid端末はGALAXY Sだと言われています。国際的にみると、富裕層と貧困層のギャップが激しくてユーザーが求めている端末の傾向はこれだ!とは言えないと思いますが、

世界のスマホ出荷台数、2012年のトップは中国が確実

こちらの資料によると、中国などのアジアのスマートフォンのシェアが上がってきています。アジア圏の国々では低価格モデルの方が売れているでしょうし、国内では価格.comの資料などによると、Androidはスペックと、バージョンの速さを重視されている傾向があるのが分かります。

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ソニーと言うブランドを考えると、どちらかと言うとハイエンド思考にあると私は思うのですが、大量に投入されているXPERIAシリーズを見渡してみると少し?マークが付くのは私だけではないのではないでしょうか?

スペックとOSのバージョン

まずはAndroidのバージョンから考えていきたいと思います。そもそもSONY(sony ericsson)はGoogle から直接Nexusシリーズの開発を依頼されるぐらい期待されていたメーカーでした。

ソニエリ、Googleフォン製造打診を断る

今思うとこの時の選択は間違っていたと思います。その後、X10は独自カスタムでバージョンアップにもたつき、周回遅れとバカにされる運命を辿ります。

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もし、この頃からGoogleと良い関係を気付いていたのであれば、バージョン問題には苦しまなかったのかも知れません。ただ、この頃Nexus Oneを開発したHTCは現在調子が良いとは言えないので、一概には言えませんが…

XPERIA arcが発売された昨年モデルはその反省からバージョン問題には素早く対応してきました。ですが、これが余裕を見せたのか?ソニーとの統合で足を引っ張ったのか分かりませんが、今年またバージョン問題で苦しんでいます。

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Android4.1が発表されているのに、いまだに2.3でリリースするXPERIA goなんて周回遅れと言われても反論できないです。一方、サムスンはNexus S、Galaxy NexusはともにNexusシリーズ故にAndroid4.1への対応を余裕で済ませています。Galaxy S3を購入しているユーザーの方も4.1への対応はきっとしてくれると安心しているでしょうが、XPERIA GXやSXを購入しようとしているユーザーにその安心感はあるのでしょうか?

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次にスペックですが、昨年はバージョン問題には素早く対応してきましたが、Xperia arcなどのメモリ不足やデュアルコアの遅れなど、ハードウェア的に劣っているところが目立っていました。XPERIA PLAYはそれが仇となってICSのアップデートを断念しています。当時、ソニエリのCEOはデュアルコアはまだ未熟な技術だと言って採用しなかったような話をしていましたが、理由はどうであれ私はソニエリがユーザーに期待されている部分を疎かにしたのは残念な決断だったと思います。

一方サムスンは自社でCPUを作れますし、彼らはメモリもあれば有機ELも製造しています。自社でハードを作れると言うのが、このスマートフォンのスペック競争の中で、如何に重要で強い武器になれるのかを今見せつけられている気がしています。XPERIA GXの発売が8月に伸びてしまったのもCPUの製造が間に合わなかったような話も聞いています。最新のCPUを調達できるのは売れるメーカー、自分で作れるメーカーになってくると、ますますこの差は広まるのではないかと危惧しています。

ユーザーが求めているもの?

サムスンのAppleの商品を容赦無くパクる姿はあまり関心しませんが、ユーザーが求めているものをすぐにリリースしてくるのは感心します。

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たとえばタブレットだと、iPadの登場で世間がAndroidタブレットが欲しいと思っていたらすぐにGalaxy Tabを出してきました。また、Androidのミュージックプレイヤーが欲しいと思っていたら、これまたすぐにGalaxy プレイヤーを出してきました。それぞれ、ユーザーが求めているものをタイムリーに素早く出してきている印象です。

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一方、ソニーは何だかんだ理由を付けていつも最後の方に出てきます。Sony TabletもWalkman Zもやっとかよ!ってぐらい後に出てきて、もう世間の熱は冷めているような状態でした。それぞれ、特徴もあって他のAndroidには無い特徴があるのですが、ほとんど理解されておらず、またこれほど世間の流れが早い中ではどちらも1年は遅かったと思っています。

デザイン

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ソニーが売れる最後の砦であるデザインでもXperiaシリーズのデザインがユーザーの声を反映されていないような気がしています。まず、年始そうそうドヤ顔で語っていたNXTシリーズはどこに行ってしまったのでしょうか。

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大きく期待されていた今年後半にリリースされると噂されているmintですが、リークされた画像では散々の言われよう。XPERIA GXもXPERIA Pの時にこれまたドヤ顔でカメラのデッパリなんてあり得ないみたいな事を言っていて出ベソなカメラ。一部で大きく評価されているキーボード付き端末も実際は売れてなかったのかも知れませんが、今年はもう出しませんと発言したり、ユーザーの声をちゃんと聞いているのか甚だ疑問です。スペックもOSのバージョンもダメでデザインさへダメになったら、余程ソニーの事を気に入っているか、理解している人でないともう世界では誰も買わなくなる気がします。

まとめ

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結構、厳しい意見を書きましたが、私はそれぐらいの危機感を感じています。日本ではXPERIAが初めてまともに売れたAndroid端末で、確固たるブランド力を持っているので、セールス的にも好調ですが、世界的にはソニーのAndroid端末は言うほど売れていないんですよね。

XPERIAで言えばカメラの性能や、モバイルBRAVIAエンジン、タブレットでは持ちやすいデザイン、2画面など私はスペックだけではないその魅力を分かっているのですが、それは世界のユーザーにはほとんど伝わってなく、むしろ別の方向を見ていると思います。

ただ、上に書いた通りスペックで戦うにはハンデが徐々に大きくなってきました。CPUやメモリのスペック以外の部分でアピールできるメーカーがソニーだと思っていますし(ただその部分は大前提なので大きな遅れは論外です)、そうしなければ今後はさらに厳しい戦いになると思います。

その部分(カメラ、映像エンジン、ソニー製品との連携など)を広くユーザーにアピールして理解してもらわないといつまでもユーザーはOSのバージョンとCPUやディスプレイのスペックしか見ないでしょう。世界で戦うにはソニーへの課題はとても大きなものになっていると感じています。


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ymg-kns

確かギャラクシーの有機ELでは焼き付きがひどかった気がするんだけど。
「すまほん」と同じ運命をたどらないといいね。
by ymg-kns (2012-07-30 13:43) 

Agate

>ymg-knsさん
どこに目をつけているのかは知らないが、
すまほんで指摘されてたGalaxyの有機ELの焼き付きは店頭モデルでの話です。
店頭モデルは常に充電されててディスプレイも点きっぱなしになってるケースが多いとおもわれ。

SONYがNexus端末の開発を断ったのは本当に残念ですよね…
Xperia NexusとかNexus S(SONYのSとして)とか出てたら私は確実に買ってました。
by Agate (2012-07-30 21:15) 

taiseiko

ymg-knsさん
有機ELも得意不得意があるのは分かっていますが、液晶と比較してどちらが店頭でインパクトがあり、報道発表時にもインパクトがあって、ユーザーが求めているのがどちらの方が多いのか?と言うのがこのエントリーの趣旨です。
by taiseiko (2012-08-18 15:12) 

taiseiko

Agate さん
補足ありがとうございます。
私もソニーのNexusは見たかったです。Nexusを作る事で得られるノウハウも計り知れないですからね。勿体なかった。
by taiseiko (2012-08-18 15:14) 

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