シャープとauの本気が見えるIS03をCEATECで見てきた。

現在、日本で発売されているスマートフォンはほぼ海外で販売されている端末をそのまま日本に持ち込んだような機種ばかりです。

AndroidなどOSそのものが好きな方にはその方が色々とハックしたりできて楽しいかも知れませんが、やはり日本で使うには日本市場に特化した製品も欲しいところです。そんな日本市場を最も意識して開発をしているメーカーはシャープと言っても過言では無いでしょう。

今回のエントリーはそんなシャープがau向けにワンセグ・フェリカなどの機能を組み込んだ、全部入りスマートフォンIS03をCEATECで触った感想を書いてみます。GALAPAGOSについてはまた次のエントリーで書きたいと思います。

IS03 外観

auが力を入れたのか、シャープが力を入れたのかどっちか分かりませんが、このAndroid端末IS03はこれまでのスマートフォンとは明らかに違う日本仕様のスマートフォンです。何しろワンセグ、赤外線、フェリカ、先日話題になった緊急連絡速報、そして1000万画素クラスのカメラ機能など、日本のケータイにしか無かった機能をこれでもか？と言わんばかりに詰め込んできました。

それだけの機能を詰め込んでいるのに、そこそこの薄さをキープしています。大きいとか色々言われているようですが、実際持ってみるとそんなに大きさを感じません。若干バッテリー容量が少ないようなのが気になりますが。

裏面。やはりカメラのデザインが目につきます。裏面だけ見ると日本のガラケーみたいです。

ぶれてしまいましたが、カメラモジュールの周りは機能を誇張するかのようなデザインになっています。スマートフォンでここまでカメラモジュールを強調したデザインの機種は初めて見ました。そしてCCDの9.6 HDの文字が誇らしげ。カメラの横のフェリカマークが付いているのがおサイフケータイ対応の証です。

本体下はストラップホイール。これはXperiaと同じですね。

特徴的なのが、この画面下に表示されている独立した液晶。コンビネーション液晶と呼んでいるそうですが、本体の電源を切っても表示され続けてました。見ての通りハードウェアボタンではありませんが、押し間違いなどは無く、操作しやすかったです。

IS03 ソフトウェア

こちらもぶれてごめんなさいなのですが、通知領域もドコモのギャラクシーSと同じくカスタマイズされて、本体の設定情報などが確認できました。

UIはシャープ独自にカスタマイズされています。ちょっとGalaxyほど露骨ではないですが、iPhoneのように横にスライドするタイプ。ただ、アプリアイコンはかなり小さめなのが気になりました。

ホームのカードを左右に切り替える時の演出。芸が細かいです。

気になるワンセグなどの日本独自アプリを試してみました。

Edyアプリはサンプル版で機能しませんでした。私はガラケーを使っている時、普通におサイフ機能は使っていたので、素直に羨ましいです。

ワンセグ。ワンセグはauのケータイに付いているワンセグアプリとほとんど同じ印象でした。

横に傾けるとフルサイズになるのですが、傾きの検知は一方向のみ。ちょっと残念でしたね。

収納式のワンセグアンテナは長く無かったです。

残念ながら私が触った端末ではLISMOは落ちて動きませんでした。ここは是非チェックしたかった機能なのですが、何度やってもダメでした。既存の着うたコンテンツが使えるのであれば、大きなアドバンテージになりそうな予感です。

ブラウザを表示させたところ。解像度は960x640ドットで液晶サイズは3.5インチ。全くiPhone4と同じスペックです。ただ、液晶はシャープご自慢のモバイルASV液晶。かなり高精細ですが、発色はGALAXY Sの方が上な感じです。野外の見易さはASVの方が上だと思います。

IS03まとめ

IS03ですが、私が触った機種がたまたまだったのかも知れませんが、まだまだ機敏に動いていると言うイメージには若干遠い印象でした。Android2.1と言う事もあると思いますが、縦横の画面の切り替えもAndroid2.2なドコモのGalaxy Sに比べるとワンテンポ待たされます。また、ワンセグ表示も一方向にしか傾きを検知しないなど、若干ツメが甘い感じがしました。

ですが、これも期待が高かった故の話でして、トータルとしては完成度は高いです。Android2.2へのバージョンアップも表明していますし、今後フェリカのアプリが充実してくることを考えると、全ての製品に当て嵌まる事ですが、ことIS03に関しては特に現状の状態で判断してはいけない製品だと思います。

最後になりましたが、ここまで徹底して日本市場向けのスマートフォンを開発できたシャープに敬意を表したいです。色々課題はありますが、これが日本のAndroidの機能的な上でのベンチマーク的製品になるでしょう。欲を言うと、カラーバリエーションは増やして欲しいですね。特にガラケーユーザーをターゲットにしているのならば女性受けするカラーは必須だと思います。

色々とAndroidをカスタマイズして使いたい層にはガチガチに固められていて面白く無いとは思いますが、そう言う層の人はターゲットにしていない製品ですので、それはそれで良いと私は思います。

 

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